小川vs吉田を語る
ズズっと並んだ全11試合。地上波では全試合放送。2回流れた試合もあった(笑)。
とにかく、この試合から。
12.31 PRIDE・男祭り/さいたまスーパーアリーナ(49801人)
[11=メ]○吉田秀彦(1R6分4秒 腕ひしぎ逆十字固め)●小川直也
- 小川は白いハチマキをしめ、橋本真也との合体テーマで入場。
- 吉田は柔道着を脱ぎ、スパッツ姿で試合に挑む。
- 試合後、小川マイク「言い訳じゃないけど、最初に足を極められたときに足が折れてた。おまえともっとやりたかったけど、1分1秒を大事にしたかったけどオレの足がもたなかった。ゴメン」
- 小川「オレと一緒にハッスルしないか。オレは足を使えないからおぶってくれよ」
- 吉田「本当にいい勝負ができたので、それに対してありがとうございます。ハッスルですが、格闘家として戦っていきたいので、引退したときにやります」
- 小川「今日は転んだけど、必ず起き上がるから。オレはまた起きるぞー。ハッスルハッスル」
- 続いて小川はトルネードハッスルも決める(地上波カット!)。
- 吉田マイク「ここで戦ったからといって、2人は柔道が嫌いになったわけではありません。柔道があったからこそ、このPRIDEのリングに上がれたと思います。柔道が大好きです。僕がお客さんに伝えられることは、リングの上で戦って伝えることしかできません」
- 吉田・コメント「もともと皆が思っているほど、お互いにわだかまりはなかったですよ。マスコミに煽(あお)られて多少そういう雰囲気になったことはありましたけど」
- 小川はノーコメント。
内容的には小川の完敗。
裸になっても吉田は強かった。スパッツは似合ってなかったけどねw
体格で小川が上回るとはいえ、1年以上のブランクはどうにもならん。このぐらいの差が試合で出るのは予想できていた。
最後の腕ひしぎ、解説陣は小川がタップしなかったことを称えるような発言を繰り返していましたが、極まっているのに参ったしないという姿勢は格闘技的にかなりヨロシクナイ。「折ってみろ」と言われて折れる選手はなかなかいないもんです。カール・ゴッチは「高田なら折れる」と言ってたけど。
でも、今回だけはソコを突っ込むのを止めておきたい。
「タップしないでレフェリーストップ」ってのは、プロレスでよく使う敗者保護パターン。結果的にプロレスモードな方向へ持っていけたことを小川は喜んでいるかもしれない。
・・・かなりコジツケ。まだ続く。
“プロレスモード”というなら、小川の独壇場となったマイク合戦はまさにソレ。
小川がプロレス魂を吉田に、世間に、ぶち当てた。
「敗者が光る」、それこそがプロレスじゃないですか。橋本真也がそうだった。
「しゃべりすぎ」と感じた人もいるでしょうが、ハッスルのショッパイ・マイクを知っている者からすれば、あれだけ滑らかなに語っていること自体が信じられない。この日、一番のサプライズとしたら言い過ぎか。
5万人弱の観衆を引きつけて、次々と名言を吐いていく。
ある程度の内容は試合前に考えていたかもしれない(負けること考えるバカいるかー!)が、足が折れて「おぶってくれ」と来るのは200%アドリブ。あれにはちょっと体は震えた。
吉田側からすれば別の見方ができるでしょう。負けたくせに勝手に盛り上がり、断りにくい状況を作って勝者を追いつめる。吉田にしたら小川がムチャクチャ憎らしく見えたはず。
「わだかまりはなかった」と吉田はコメントしていますが、マイク合戦の感じではどうなんだか微妙に思える。
小川は自分がいろんな意味で“上”なことをアピールしていたようにも見えた。退場時には吉田のマイクを打ち消すようにハッスルポーズで歓声を浴びた。あれでムカツカナイわけはないw
まぁ、この辺はファンの勝手な妄想ですな。どっち側につくかで試合や二人に対する印象は違う。そういうのもが面白いじゃん。
橋本真也はどこで見ていた・・・
やっぱり入場は爆勝宣言。泣けましたね・・・。
一つ、フジテレビさんにお願いしたかった演出がありまして・・・。
TV画面だと、アリーナの天井部分にCGが出ていますよね。小川vs吉田では巌流島を思わせる風景が映し出されていたわけですが・・・。
小川の入場時、あそこに橋本真也が映ってたら良かったなぁー、と。小川の入場を橋本が天井から見てる・・・プリングスかなんか食いながらw
それやってたらトルネードハッスルのカットも許せるんだけど。
ベネット「来年は俳優に挑戦したい」
[0]○チャールズ・“クレイジーホース”ベネット(1R4分14秒 腕ひしぎ逆十字固め)●金子賢
- 試合前、ベネットはフォールカップを付け忘れ、リング下に降りて着用。
- ベネット・試合後コメント「まず、ゴングが鳴っていきなり金子選手がとびかかって来た時に、非常にショックを受けた。なぜなら、あれだけのスピードで私にとびかかって来た選手は今までいなかったからだ」
- ベネット「来年は俳優に挑戦したい。6カ月間は演技に集中する予定だ。金子ができたんだから、自分にもできるだろう」
- 金子・コメント「(歓声が大きかったが聞こえた?)覚えてないです。投げられた時、意識が飛んじゃったんで……」
- 金子「(これから格闘技にどう関わっていくのか?)自分が試合するかどうかはわからないけど、こんな素晴らしい経験をさせてもらったので、どんな形であれ格闘技をサポートしていきたいです」
ゴング直後のダッシュは良かったが…まぁ、あんなもんでしょう。寝技が苦手なベネットに関節技で負けるというオチ。
フィニッシュシーンでは解説の高阪剛が「まだ大丈夫」と言った瞬間にタップ(笑)。長い手足(ホントに長かったなぁー)を使っての三角狙いはチャンスだったが・・・。
とにかく大けがなくて良かった。ベネットが手加減してるように見えたのは俺だけ?
試合後には「(今後)自分が試合するかどうかはわからないけど」なんてコメント出してますが、これがゴールだったらクソですよ。
もう、変に正当化する必要はないでしょ。今年は芸能人枠と割り切ってやってくださいな。
残りの試合は時間なくなったんでリンク先で確認をw
気がついた点をいくつか並べる。
男祭り
- 高田本部長のタップ、短すぎ。
- ジャイアント・シルバには、トンプソンのダッシュをブッグブーツ(16文)で切り返して欲しかった。
- ヒョードル強ぇえ! ズールもエエヨ。いいマッチメイクだった。
- 五味は相変わらず勝負強い。来年はメイン?
- 桜庭のHGよりは、美濃輪の変なポーズの方がツボにハマッタ。
- シウバvsアローナは「ドロー→王者の防衛」ってことならシウバ勝ちでもいいのかも。
- メデタク藤田和之は男祭りに登場できた。
以下は榊原代表の総括。
DSE榊原代表が「PRIDE 男祭り 2005 頂-ITADAKI-」大会総括のコメントを発表 [ PRIDE公式 ]
ミルコはインフルエンザ&足負傷でコンデションは最悪だったらしい。
私の総括は・・・
小川vs吉田は充分満足なんですが、本来イイ試合が約束されているミルコ、シウバが不完全燃焼となってしまったのは残念。
こうなると、ヒョードルvsズールみたいな実力差のあるカードを並べ、花火バンバン打ち上げた方が分かりやすくて盛り上がる気もする。その一方、試合前の期待感は薄くなる。難しい。