吉田秀彦は西島に一本勝ち
桜庭問題に揺れるPRIDE、大阪ドームで無差別級GPが開幕。
PRIDE無差別級グランプリ2006 開幕戦 [ スポーツナビ ]
引退を懸けた高阪剛が優勝候補の一角であるマーク・ハントと真っ向勝負。
5.5 PRIDE/大阪ドーム
[3]○マーク・ハント(2R4分15秒 右ストレート→KO)●高阪剛
- 高阪マイク「これだけは言わせてください。これまでどうもありがとうございました」※最初は「負けたから」とマイクを拒否していたが、島田レフェリーに促され一言。
- 高阪コメント「負けた試合で完全燃焼なんてない。だが、自分は試合より勝負がしたかった。勝負はきっちりできたと思っている。」
- 「試合は今回で終わりにしますけど、自分は一生、格闘家でありたいと思っている。これからも、強くなるためにすることは、やり続けていく。」
完全燃焼の引退マッチ。格闘家して実績充分の高阪であるが、国内においてコレという代名詞試合は無かったように思える。「そんなわけねーだろ、アレもアレも名勝負」との突っ込みは頂きそうだが、ホントの意味で高阪の強さ・凄さを満天下に知らしめるまでには至っていなかった。
今回の試合はPRIDEの歴史、ファンの記憶に大きく刻まれる。それがまず嬉しい。
試合後のコメントによれば、試合途中で記憶は飛んでいたとか。まさに本能が殴らせてるという感じの打撃戦でしたね・・・。
ハントはすっかり名勝負製造機。次の試合も楽しみだ。
[4]○ジョシュ・バーネット(2R1分57秒 V1アームロック)●エメリヤーエンコ・アレキサンダー
まずジョシュのスピードにビックリ。シェイプされた体だと、こんなにも動きがいいのか…。
アレキサンダーは1R中に右手の親指の付け根を脱臼してしまったとか(アームロックで決められたのは左腕)。解説陣は「スタミナ切れ」としていましたが、ケガでやる気が失せてたのかもしれませんね。
なんにしても、この勝利は大きい! 試合後のパフォーマンスも素晴らしい。
[5]○藤田和之(1R8分25秒 右フック→KO)●ジェームス・トンプソン
危ネェ危ネェ。大逆転で藤田が勝利。
巨体がガクっと沈むシーンは体が震えましたな~。
この試合はどう見ればいいんですかね? トンプソンが成長した、もしくは藤田の実力がアレなのか。どちらかと言えば前者でしょうが、それでも藤田が心配になってしまう。
2回戦の相手が気になりますが、今日は劇的勝利に喜びますか。
ってな感じで面白かったのは3試合。あと、ファブリシオvsアリスターも良かったかな。試合結果はリンク先で。
ミルコ、吉田、ノゲイラは予想通り圧勝。
西島はデビュー戦が頂点にならならいことを祈るが・・・今から寝技はなかなか難しいだろうねぇ。
2回戦に残った選手はこちら。
吉田秀彦(日本)
ミルコ・クロコップ(クロアチア)
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジル)
マーク・ハント(ニュージーランド)
藤田和之(日本)
ジョシュ・バーネット(アメリカ)
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)
<シード>エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)
終わってみれば順当。残ったのはヘビー級ばかりですか…。
もう、このメンバーでは安全パイは存在しない。ジャイアント・シルバもいないんですよ。いや~いよいよ潰し合い。
問題はヒョードルがホントに出場するかどうかですな…。
榊原代表の総括はこちら。
DSE榊原代表が『PRIDE無差別級グランプリ 開幕戦』大会総括のコメントを発表 [ PRIDE OFFICIAL WEBSITE ]
榊原代表コメントまとめ
- イベントとしては前半戦と後半戦の2試合くらいを入れ替えても良かったのかなという気もします。
- (ヒョードルが間に合わない可能性は)若干あります。まだ右の拳のプレートが外れてないので。でも、弟がああいう負け方をしてモチベーションが上がっているので、間に合わせてくると思います。
- (2回戦で日本人対決も?)充分に可能性はあると思います。ファンの人たちのアンケートを集めて、ファンの声を集めて集約させてマッチメイクを決めたいですね。出来るだけ早く決めるように頑張ります。遅くとも、5月中に決められるように頑張ります
更に、桜庭に対してもコメント。
話すと長いんですが…試合を見るまでいろいろ考えていましたが、喋るのがバカらしくなっちゃったなと。
今回の試合に上がるための選手の生き様を見ても、PRIDEのリングに上がるためには準備をしなければいけない、そのためにいろんなものを諦めなければいけない過酷なリングなんです。そういう覚悟を持った男たちでなければ、このリングには上がれないんです。それを今日は痛感しました。
桜庭選手への想いは僕にもスタッフにもいろいろあります。例えば僕自身がHERO'Sに行くという選択肢はないんです。桜庭選手もそういう人だと思っていました。家族を愛する、兄弟を愛する気持ちっていうものがあって、そういう風に生まれてくる事は自分では決められないんですね。そういう家族だと思っていました。
僕らの気持ちと桜庭選手の気持ちに溝があったという事ですね。愛する気持ちは上手くいってる時はいいけれども、時には憎しみになったり、エネルギーになったりするんです。僕個人は裏切られたという気持ちです。桜庭選手にもそういう気持ちがあったのか、という感じですね。僕らが一方的に家族みたいに思っていただけなんだ、と。それは契約云々ではなく、信頼関係があれば契約は必要ないと思っていましたから。
いろんな事がありますが、今日の試合を見てその試合がすべて現実です。命を賭けて闘っている選手たちが、今の家族・兄弟なんだと。そういう人たちと世界最高の舞台を創り上げていきたい。藤田選手や高阪選手の生き様を見ていただければ、そこでしか真のヒーローは生まれない事が分かってもらえると思います。
裸一貫で殴り合うという原始的なものが格闘技なんです。そこで勝ち続け、闘い続けなければ真のヒーローは生まれない。我々は今まで以上に頑張りますので、よろしくお願いします
桜庭のジャンプはホントに考えてなかったんでしょうね。
今日の興行で分かるように、「生き様が見れる」という点ではPRIDEが上。家族の元を離れた桜庭が心配。