2011-12-23
タイガー・ジェット・シン「上田さんは唯一無二の最高のパートナー」
■昭和の名悪役・上田馬之助さん急死 果物のどに詰まらせ [ スポニチ Sponichi Annex ]金髪をなびかせ、竹刀を振り回す悪役で一世を風靡(ふうび)した名物レスラーが逝った。食べ物が喉に詰まり窒息したことが死因に。体調が悪化したというわけではなかった。
上田さんは96年3月に交通事故に遭い下半身が不自由になり車椅子生活を余儀なくされ、熊本県内の病院などでリハビリ。最近は大分県臼杵市内の自宅で恵美子夫人とリハビリに励んでいた。恵美子夫人によると21日午前、果物をのどに詰まらせ同市内の病院に搬送されたが、午前10時7分、息を引き取った。恵美子さんは「病院に着いた時には呼吸をしていなかった。いろいろ手当てをしたが、医師からは“のどにものが詰まり、呼吸ができずに窒息死した”と言われた」と説明した。
各マスコミで大きく報道されています。
■「まだら狼」上田馬之助さん死す [ SANSPO.COM ]
■さらば“まだら狼”…上田馬之助さん死去 [ デイリースポーツ online ]
■猪木とクギ板マッチ…上田馬之助さん死去 [ nikkansports.com ]
■元悪役レスラー上田さん 死去 [ NHKニュース ]
■上田馬之助死去「国産悪役」登場でプロレスの戦後が終わった! [ J-CAST テレビウォッチ ]
改めて、その知名度の高さが分かります。
そのほか、選手・関係者のコメントなども紹介。
東京スポーツから、タイガー・ジェット・シンさんのコメント。
上田さんは本当のプロフェッショナルであり、彼から学ぶことが多くありました。私は彼を通じて日本や日本人に多くを学びました。
上田さんは私の人生の中で唯一無二の最高のパートナーであり、かけがえなのない友人でした。慎んでご冥福をお祈りします。
■ 坂口征二相談役が、上田馬之助さんに追悼コメント
■ 真樹氏、晩年の馬之助さんは不遇だった/リング/デイリースポーツonline
■ 「セメントの鬼」上田馬之助さんが死去|生きていることが奇跡!!宍倉清則のいまのキモチ
力道山時代にリングに上がっていた人物で健在なのは、あと6人だけになった。こう見ると、小鹿さんは元気だ。
遠藤幸吉さん=86歳、北沢幹之さん=69歳、アントニオ猪木さん=68歳、マティ鈴木さん=73歳、ユセフ・トルコさん=80歳、グレート小鹿さん=69歳。
■ ヤマモブログ・My Dear Life:上田馬之助さんから文句を言われ続けた自分
熊本ではプロモーターとしても活動。
■上田馬之助さんの思い出 [ maikai ]
小佐野記者。テングーなるペイントレスラーとなったこともありました。
ヒールがいるからベビーフェイスがいる
新日本、全日本、国際プロ、NOWなどで活躍。アントニオ猪木・ジャイアント馬場との抗争、タイガー・ジェット・シンとのコンビ、新日本vsUWFのイリミネーション、NOWの出刃包丁マッチなどで知られる。
1996年の交通事故は、フロトントガラスを突き破り20メートル以上も飛ばされた。即死していてもおかしくない大事故。
その後の闘病生活は壮絶だったと聞きます。
■ 2011年1月22日:『kamipro』No.155記事紹介第1弾! | kamipro.com
幸い一命は取りとめたものの、この事故で上田は勁随損傷の重症を負い、胸から下は不随となり、手のひらは開くことすらできなくなってしまった。
そこからが地獄の日々だった。上田の動かない身体は風が吹いただけで、激痛が走る。食事や排泄も満足にできず、ただひたすら激痛に耐えるだけの生活。上田は何度も自殺を考えたが、動かない身体は自殺することすら許されなかった。
それでも恵美子夫人の昼夜も問わぬ懸命の介護と、上田の不屈の闘志によるリハビリのかいあり、約5年の入院を経て退院。現在は恵美子夫人の故郷である大分県臼杵市で、リサイクルショップを経営しながら生活している。
しかしながら、退院したといっても全身の激烈な痛みは生涯続くもの。現在はほぼ寝たきり状態となっているが、それでもプロレスへの情熱と誇りは消えず、今回、インタビューを了解してくれた。
こちらのインタビュー(kamipro 155号)は掲載時も話題となりました。10年以上も寝たきりなのに、プロレス界への提言はどれも的を射たモノばかり。
一部引用。
上田「ヒールがいるからベビーフェイスがいる。“死に役”がいるから主役が引き立つ。でも、そういう解釈はされないんだな。ものを売るとき、いい物と悪い物を用意して、いい物をより良く見せて売るのと同じだ」
===売りたい物のために、悪い物役の物がある、と。
上田「それは悪い商品なんじゃない。引き立てるのが仕事であり、その仕事をちゃんとした、いい商品なんだ。プロレスも同じだと思う。なんの商売でも同じ。それぞれに役割があり、死に役やヒールがいてこそ、全体が光るんだ」
===プロレスで言えば、そうやってメインイベンターを光らせて、それによって全体を光らせるということですね。
上田「それと同時に、次に繋げる仕事をする必要がある。それがレスラーとマッチメイカーの腕の見せどころ。要するに観客に“連載物”を見せる。興行が終わったあと「ああ、また続きが見てみたな」と思わせなきゃいけない。ビジネスというのは次に続けていかなければならない。それもどんな仕事でも一緒だ」
===そういう意味では、上田さんが上がっていた頃の新日本プロレスはそれができていましたよね。
上田「なんでそれができなくなってしまったのか。それは、みんな『俺が、俺が』ばかりになったからだ。勝手にてめえが目立つことばかり考えている。一人の者をみんなで持ち上げてやろうというのがない。だから結果的に誰も目立てない。誰も光らない。足の引っ張り合い」
===そういう部分はありますね。
上田「“死に役”の大切さも分からないのに『俺が、俺が』ばかり考えているから、団体ばかりが増えていく(以下略)」
ファンも、ちょっと目立ってない選手がいると「あいつはダメだ」と言いがちです。
昭和の頃とは状況が違い、本当に憎まれるヒールを生み出すのは難しい時代とはなりましたが、忘れてはいけないものが必ずあるはず。
このほか、セメント(シュート)の強さが生き抜く上で重要だとも語っています。
そのうえで「俺のライバルはリングの中で闘う相手でない、お客様だ」とも語っている。
間違いなく、理想のプロレスラー。
ご冥福をお祈りします。
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