2007-09-17
ザック・ゴーウェン、沈黙とも闘った末の勝利~9.16 全日本プロレス /後楽園大会観戦記
日曜日は全日本プロレスの後楽園ホール大会を観戦。お目当ては久々来日の“義足レスラー”ザック・ゴーウェン。
最近は海外での活躍があまり伝わってこないので心配したが…見事なムーブ連発。
試合開始当初の沈黙を歓声に変えてみせた。
ゴング前、TARUは放送禁止用語を連発しながらザックを罵倒しまくる(伝わってはいないだろうけど)。正直、お客さんは引いていた。
試合前半のザックへの反応は悪い意味で予想以上。
攻撃している分にはいいが、受けにまわるとホールが「シーン」と静まりかえる。単発に「ザック!」と声は飛ぶが基本的には「沈黙」。ブーイングでも応援でもなく沈黙。
長年プロレスを見ているが、あの種の「シーン」は体感したことがなかった。お客さんのほとんどは、どうリアクションをしたらいいのか戸惑っている。どこまでザックが耐えられるのか判断つかないのだろう。
大日本プロレスに初登場した時は、最初から最後まで大歓声(私が映像で見た限り)。あの時は地上波・フジで「スマックダウン」が放送されていたことで、ザックに対する予備知識をほとんどのファンが十分持っていた。だからこそ最初から盛り上がったのだろう。
今回は違う。
VMに手加減なし。諏訪魔は容赦なくザックをスープレックスで放り投げていた。
中盤、YASSHIがザックを逆片エビ固めにとらえると、TARU&諏訪魔を蹴散らしてフリーになったケアがカットに入ろうとするが・・・武藤はそれを止める。
「自力で脱出してみろ」というジェスチャー。武藤とケアがザックを応援。ここから客席が一気に盛り上がった。
なんとかロープに手を伸ばしたザックは、バックドロップを空中で切り返し着地(もちろん片足で)。コンプリート・ショット、高速の変形ネックブリーカーを放ち大歓声を浴びる。
更に終盤、武藤のシャイニング、ケアのTKOを挟み、片足でトップコーナーを蹴るムーンサルト・プレスで3カウントを奪取。その瞬間、客席爆発。
前半戦の沈黙が嘘のような歓声。
ムーンサルト・画像1/画像2/画像3
逆エビ食らっていたザックを助けなかった点に、武藤の伝えたかったメッセージが見える。それはいろいろ文句をぶつけてくるであろう人々を意識していたらできないモノ。「厳しい場面も自分で乗り越えられるならチャレンジしてみろ」。第三者ではなくハンデを背負っている当人へ向けてのメッセージ。
VMの放送禁止マイクも、正直やりすぎかとは思ったが…上辺だけでなくリアルなメッセージを伝えようとするなら、必要と考えたのかもしれない(でも、どっかで怒られるだろうなぁ)。
華麗なムーンサルトが出た瞬間の大感動。そしてプロレスだからこそできるメッセージの送り方。
とにかく、今回は見れて良かった。
ただ、ザックはこのあと巡業に出るわけですが、あの「シーン」とした沈黙は地方に行けば更に強くなりそうでコワイ。
毎回、勝利できるとも限らないし、なかなか難しいかもしれない。でも、できるだけ多くの人に見てもらいたいレスラーではあることは間違いない。
実は、前にザックを紹介した時に、彼とまったく同じ障害をもった方のサイトからリンクしてもらっていたんです(すいませんURL見失った…)。
「共感できるなぁ。頑張ってるなぁ」というようなコメント。義足に限らず、ハンデのある方などに向けて、もっとメッセージが届けばいい・・・とストレートにそう思います。
Yahoo!のトップニュースにも出ていたけど、何か反応あるかなぁ。
最近は海外での活躍があまり伝わってこないので心配したが…見事なムーブ連発。
試合開始当初の沈黙を歓声に変えてみせた。
前半戦は静まりかえる・・・
全日本プロレス「2007 FLASHING TOUR」開幕戦 [ スポーツナビ ]9.16 全日本プロレス/東京・後楽園ホール(1800人)リングアナのコールと同時にザックは外した義足をマットに叩きつけた。誰も真似できない“気合い”の表現。
[6=Wメ1]武藤敬司、太陽ケア、ザック・ゴーウェン(22分17秒 ムーンサルト・プレス→片)TARU、諏訪魔、●YASSHI
- 武藤:試合後コメント「オレの個人的な部分なんだけど、心の師なんだよね。リスペクトする部分はあるし。ただそれで全日本で通用するかというのはまた別物で、クエスチョンの中で。最終的には返し(反撃)ができる、カムバックできる、そう信じてね。まぁ今日はそれが実行することができて。多分賛否両論、いろいろ言われるかもしれないけど、こいつの頑張ってる姿勢というのは世間も認めてくれるだろうと思うし。今日耐え忍んで、あそこでオレも自分自身感動する部分があったからね。こいつ自身今日は試合前にナーバスになっていたよ、大丈夫かって。でも今日その壁を乗り越えたことによって非常に自信をつけたと思うしね。まだまだ壁はいっぱいあると思うからね。ある程度オレもフォローしながら……。でも自力で乗り越えるしかないからね。それをファンの前で証明してほしいですね」
ゴング前、TARUは放送禁止用語を連発しながらザックを罵倒しまくる(伝わってはいないだろうけど)。正直、お客さんは引いていた。
試合前半のザックへの反応は悪い意味で予想以上。
攻撃している分にはいいが、受けにまわるとホールが「シーン」と静まりかえる。単発に「ザック!」と声は飛ぶが基本的には「沈黙」。ブーイングでも応援でもなく沈黙。
長年プロレスを見ているが、あの種の「シーン」は体感したことがなかった。お客さんのほとんどは、どうリアクションをしたらいいのか戸惑っている。どこまでザックが耐えられるのか判断つかないのだろう。
大日本プロレスに初登場した時は、最初から最後まで大歓声(私が映像で見た限り)。あの時は地上波・フジで「スマックダウン」が放送されていたことで、ザックに対する予備知識をほとんどのファンが十分持っていた。だからこそ最初から盛り上がったのだろう。
今回は違う。
VMに手加減なし。諏訪魔は容赦なくザックをスープレックスで放り投げていた。
中盤、YASSHIがザックを逆片エビ固めにとらえると、TARU&諏訪魔を蹴散らしてフリーになったケアがカットに入ろうとするが・・・武藤はそれを止める。
「自力で脱出してみろ」というジェスチャー。武藤とケアがザックを応援。ここから客席が一気に盛り上がった。
なんとかロープに手を伸ばしたザックは、バックドロップを空中で切り返し着地(もちろん片足で)。コンプリート・ショット、高速の変形ネックブリーカーを放ち大歓声を浴びる。
更に終盤、武藤のシャイニング、ケアのTKOを挟み、片足でトップコーナーを蹴るムーンサルト・プレスで3カウントを奪取。その瞬間、客席爆発。
前半戦の沈黙が嘘のような歓声。
ムーンサルト・画像1/画像2/画像3
逆エビ食らっていたザックを助けなかった点に、武藤の伝えたかったメッセージが見える。それはいろいろ文句をぶつけてくるであろう人々を意識していたらできないモノ。「厳しい場面も自分で乗り越えられるならチャレンジしてみろ」。第三者ではなくハンデを背負っている当人へ向けてのメッセージ。
VMの放送禁止マイクも、正直やりすぎかとは思ったが…上辺だけでなくリアルなメッセージを伝えようとするなら、必要と考えたのかもしれない(でも、どっかで怒られるだろうなぁ)。
華麗なムーンサルトが出た瞬間の大感動。そしてプロレスだからこそできるメッセージの送り方。
とにかく、今回は見れて良かった。
ただ、ザックはこのあと巡業に出るわけですが、あの「シーン」とした沈黙は地方に行けば更に強くなりそうでコワイ。
毎回、勝利できるとも限らないし、なかなか難しいかもしれない。でも、できるだけ多くの人に見てもらいたいレスラーではあることは間違いない。
実は、前にザックを紹介した時に、彼とまったく同じ障害をもった方のサイトからリンクしてもらっていたんです(すいませんURL見失った…)。
「共感できるなぁ。頑張ってるなぁ」というようなコメント。義足に限らず、ハンデのある方などに向けて、もっとメッセージが届けばいい・・・とストレートにそう思います。
Yahoo!のトップニュースにも出ていたけど、何か反応あるかなぁ。
健介と川田が握手
そのほか、感想を簡単に。- シルバーキングはなぜかマスクマンに(普段は素顔)。おそらく、マスクマンを素顔で使ってるネタの裏なんだろうけど、シルバーキング本人は不満らしく、試合後に自らとってしまったw
- AKIYOSHIはあのマスクマンの中の人ですねぇ。欽ちゃんジャンプ懐かしい~。
- 小島、ヒールっぽくはなっていたが今日の感じでは“小悪党”という雰囲気で、ターンがプラスになったとは言えないような。今のところ。
- 健介が異様に気合い入ってた。まぁ、技の全てが桁外れ。その健介とやりあった近藤も凄い。
- 川田と健介が握手。先に川田が目をそらして写真撮影モードに入った瞬間、健介が「え?」っというような顔をした。睨み合いがあっさり目だったんで拍子抜け? このすれ違いは三冠戦に向けてちょっと気になる。
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カテゴリ: 全日本プロレス | 2007-09-17 | 投稿者:杉