プロレス見るしか能の無かった俺が視覚障害者になって2年、目が悪くなってから初めてプロレス観戦に行ってみました
(10/28 ブラックアイ2)
いる客席も、階段は段差ごとの目印(スベラーズ的なアレ)もあるし問題ない。
 新木場1stRINGのキャパは約300人。自分の座った席は後方だったがリングまでは近い。
 しかし、見慣れた光景のはずなのに、やはりどこか違和感はある。

 興行スタート。
 ここで、自分の目にはリングがどう見えているかを画像で再現してみます。
 視線はリングの真ん中。

 通常。↓



 自分の目に映っている絵。↓



 完全に再現はできていませんが、だいたいこんな感じ。
 まず、目の真ん中には常に白い穴が空いているように感じる。緑内障で視野が欠けた箇所。この部分は全く見えません。目の真ん中、つまりは焦点を合わせる部分が見えないため、文字など細かいモノが見えません。両目とも目の中央が欠けています。右目は目の左ほぼ半分も欠けています。
 画像では綺麗な楕円になっていますが、実際の境界線はもっとボンヤリしています。画像加工でうまく再現できませんでした。 
 あと、全体的に見え方が暗いというか、「薄い」です。更にモヤや霧が常にかかっているような感じ。中央の欠けている部分以外もハッキリとは見えません。この見え方の薄さ・暗さは目の調子によって変わります。数時間ごとに変化する場合もあります。また、調子が悪いときは色がはっきり分からなくなります。普通の調子でも見えていない色があるっぽいのですが、自分で確認する術がありません。
 この状態でプロレスを見るには、「見たい」と思うところと一つ視点をずらして、白い穴の脇から見ることになります。

※この見え方は私の見え方です。視覚に障害のある方の見え方は、百人いたら百人違うと思います。緑内障の人、全てがこの見え方ではないので注意を。

▼空中殺法がよく見えたのは意外だった▼

 このブログ記事は「観戦記」のはずですが、もう、興行の内容は他の方に任せ…ここでも「見え方」について書いていきます。
 観戦していて気づいたことを箇条書き。

■スタンドの攻防は何とか分かった。
 完全には見えないものの、足を止めてのエルボー、チョップ合戦とか、ロープワークとか、投げ技とか、立ちから始まる攻防はだいたい分かりました。細かくは見えないので、例えばラリアットとアックスボンバーの違いなんてのは分からないでしょうね。
 これは全体的に言えるのだけど、自分は腐るほどプロレスを見ているわけで、なんとなく頭の中で動きの予測がつくのですよ。たぶん皆さんも気づかないうちにそうなってると思います。
 予測がつくことで脳内で映像が補正されるようです。逆に言うと、予測を超えるような動きをされた場合、理解できないかもしれない。そういう攻防こそ生のプロレスを見るうえで重要なんですけどね、このマイナスは痛いかもしれない。

■寝技が全くと言っていいほど分からなかった
 これは予想外でした。寝技になると何をやっているか全然分かりませんでした。動きは少ないのだから見やすいんじゃないかと予想してたんですが…いやあ、どこがどう絡まってるのか、極めているのか全くわからない。
 どのぐらい見えていないかと言うと、ボストンクラブとキャメルクラッチを間違えていましたね(笑)。ちょっとこれはショックでした。テレビで見る分にはちゃんと見えているのですけど。
 リングを見る距離・角度によっては違ってくるかもしれないので、いろいろ試してみるつもり。

■空中殺法が一番良く見えた
 これも意外でした。プランチャやダイビング技はほとんど分かりました。スピードが必要な攻防なので見づらいかな?との予想ははずれ。考えてみれば、飛んでる間は止まっているように見えますよね。プロレスの技はよくできてる。
 ケンドーの58歳とは思えない場外ダイブもフォームまでハッキリ確認できました。

■当たり前だが「音」は伝わる。
 見え方を補正する効果として「音」はメチャクチャ大きい。フジタJrハヤト選手のキックは他選手と比べ音の質・大きさ・響き賀全く違う。観客のドヨメキも加わり凄さが伝わります。
 まぁプロレスは音を大きくする技術というか、裏技もあるんですけどね。でも、その辺は自分のプロレス観戦キャリアからすれば聞き分けられる自信があるぞ!…って、なんだそれw

■場外乱闘は恐い(笑)
 この日のメインに登場したバラモン兄弟は、おそらく現在の日本プロレスにおいて最も観客に直接被害を与えているレスラー。昔ならスタン・ハンセンのブルロープで叩かれた…なんてことありましたが、今は規制が厳しく観客に被害が出るようなことはほとんどない。でもバラモン兄弟は特別。無差別に客席へ水をぶちまけます。
 この日も自分の数メートル先で大>
[P.2/4]
<コメント>

僕のプロレス熱と、インターネットの隆盛著しい頃、ブラックアイさんは既に毎日の更新ペースで、どんな細かいニュースでも情熱を持って紹介しておりました。
大日本を知ったのも、ブラックアイ2です。
みちのくも、全日本の面白さも、ノアも、DDTも。
今じゃすっかりプロレス者です。
でも、その見方は全部ブラックアイ、杉さんに教わりました。
正直、他のブログじゃ物足りないです。
プロレスはやはりインテリジェンスが大切です。
杉さんはどの団体にも等しくそのインテリジェンスを持って接していましたので、好感が持てました。
ありがとうございます。そして、一生プロレスを応援して下さい。
この記事を読んで、このブログが僕のブックマークから消える事は一生ないなと思いました。これからも、共にプロレスを応援させて下さい。
いつか、会場でお会いしましょう。そうしたら、そのまま居酒屋にでも。
今までの授業料として、大先輩であり、大先生である杉さんに奢らせて下さい。
これからも、出来る範囲での更新宜しくお願いします。
投稿者:gen
>genさん
もう本当にありがとうございます。自分にとっては最高の励みになります。
ただ、挙がっている団体のなかに新日本が入ってないのは笑ってしまいました(笑)。あそこは他でも沢山取り上げられてますからね。分かります。
いつかおごってください(笑)。

>エルさん
ありがとうございます〜。
自分は「頑張って」でも大丈夫ですよ、嫌う方もいるようですが。
ブログも再開したいですねぇ。
投稿者:
>KENNYさん

ありがとうございます。
ブログはなんとか続けたいですねー。
投稿者:
会場復帰おめでとうございます。
目のことを詳しく書かれたのはよかったと思います。
お大変なんだろうと想像してはいましたが、具体的に知って改めて今までのご苦労を感じ入りました。
どんな病気も大変ですが、特に目は不安や恐怖が凄かったでしょうし、今でも色々ご不便だろうと思います。
でも久々に長文の記事を読めて本当に良かった。
これからも無理のない範囲で続けてくれると嬉しいです。
投稿者:さたぼー
まずは、観戦おめでとう(^_^)
観戦復帰祝いを兼ねての忘年会でもやりますか。
投稿者:酔猫
>さたぼー+さん
目のことを詳しく書くべきかはだいぶ悩んだんですけどね。書いてすっきりというか、整理がついたように思えたので良かったです。

>酔猫 さん
また、よろしくお願いします(笑)
投稿者:
こんにちは。
久しぶりにのぞいたら、観戦記が!!
おめでとうございます!うれしくてたまらないです!

プロレスってセンスですよね。
杉さんがおっしゃられるように、私もそれ以上にプロレスというジャンルそのものに興味があります。
杉さんのセンスが好きで、プロレスとカテゴライズされるものはすべて好きです。
(興奮しすぎて文章おかしいです)

これからも、無理のない範囲で更新と観戦頑張ってください。
私のブックマークからも消えることはないです(*^_^*)
私もいつか奢らせていただける日がくるといいなー。
(杉先生を囲む会とか)
投稿者:まみ
>:まみ さん

嬉しいお言葉ありがとうございます。
今は団体ごとでファンになる傾向なので、ジャンル自体に興味を持ってほしいと願ってたりします。
いつか飲み会でもやりたいですねぇ〜。
投稿者:
杉さんのプロレス愛に心打たれました。
私はこのブログからプロレス情報を頂いていたので、
ここ2年のうちにすっかりプロレスの情報に疎くなってしまいました(笑)
でも杉さんの観戦記を読んだらプロレス愛がよみがえってきました。
やっぱりプロレスは生観戦が一番ですよね。
プロレスボケしてますが、プロレス大賞に参加させて頂きたいと思ってます。
だってこの大賞に投票したくてブログ始めたんですから。
投稿者:kazuzoui
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