甲本ヒロトがサムライTVに加入〜ルチャ、イッテンヨン、キン肉マニア…優しくプロレス語りまくる
(02/04 いろいろ)
けどねぇ。だからパンフレットと睨めっこしながら(笑)。でも、あの日は本当に凄かったよ。どうです?良かったよね?」

清野「そうですね。あと、本当に好きな人が集まってるな、って感じありましたね」。

ヒロト「そうかぁ。最後の棚橋選手と鈴木選手の明確な色の分け方も僕は良かったと思うし。偉いなぁ、どっちも」。

清野「ヒロトさんはメインイベント、どちらの選手に感情移入して見てましたか?」

ヒロト「ボクね、見るまではフラットだったんですよ。で、ボクの知り合いの好意で、バリエンテに会わせてくれるってことで控え室に通されたんです。そのとき、偶然、棚橋選手を見かけ、すぐそばで見た棚橋選手が凄く格好良かったので、急に棚橋ファンになり、試合の3時間ぐらい前から棚橋ファンで。
 そして、偶然、真壁選手とも会い、始まる数時間前から真壁選手のファン。そして、大きな身体を引きずるようにゆっくり歩いている武藤選手を見かけ、もの凄く武藤選手のファンになり。だからね、結構、感情移入してたんだよ」

清野「やっぱり間近で会うと違いますよね」

ヒロト「格好良いね、みんな」

清野「この6年間を振り返ると、いろいろプロレス・格闘技界ありましたが、それじゃあまり気合い入れてご覧になってないということで、引っかかるような出来事はありましたか?」

ヒロト「どうですかねぇ、こうして見るといろいろあったんですね。(資料を見ながら)IGFの旗揚げが2007年だったなんてね。そして小橋建太選手が復帰したのも2007年。ボク、小橋建太選手みたいな選手好きですよ」

清野「あの選手も、気持ちが良く表れた選手ですよね」

ヒロト「うん。なんかね、気持ちなんですよ。心。心が伝わってくることが大事だと思う、プロレスは」

清野「プロレスに限らず、表現というのは全部そうかもしれませんね」。

ヒロト「心から心ですよね。その間の媒体としてプロレスがあったり音楽があったり。絵描きさんは絵を描くだろう、映画監督は映画を撮るだろう、でも結局、その人の心しか伝わってこないんだよな、ホントは。みんな目で見てたり耳で聞いたつもりでも最後は心で感じるから、心から心なんだと思うよ。小橋なんかは、もうストレートに心が伝わってくる。いい選手だねー。
あ、2007年に船木復活、船木選手と言えば、1月4日の…どうですか、骨折してたんでしょ?」

清野「全治6ヶ月です」

ヒロト「でも、痛そうな顔なんて一度もしなかったよ」。

清野「船木さんって何を考えているか分からないような、ミステリアスな感じがありますよね。あれがやっぱり魅力ですよね」。

ヒロト「ボクね、それで思い出した話がロックであるんですよ。せっかくだからロックの話をさせてください。初めてザ・フーというバンドを見たとき、ピート・タウンゼントが腕をグルグル回しながらギターを弾くんですけど、それが格好つけて腕を回しているという印象は皆無なんです。命がけなんですよ。あんなにグルグル回したら腕を脱臼するんじゃないかというぐらい、これ以上強く回せないんじゃないかと言うぐらいの勢いなんです。
そして案の定、ギターのボディに腕をぶつけてしまうんです。ボクは肉眼で見たんだけど、水道の蛇口をひねったぐらいの血量がステージにジャージャー流れているんです。そのまま救急車で運ばれてアンコールは出てこれなかったんです。次の日の新聞を見たら、骨が見えていたんです。全部身が削り取られて骨が見えているんです。そのぐらいのスピードで腕を回すんです。そうじゃなきゃダメなんだ。命がけなんだ。それをボクは目の前で見たからビックリしてしまって、何か啓示をを受けた気がしたんです。
ボクなりの解釈ですよ、ロックンロールは自由なんだよ、何をやってもいいんだ、ロックンロールのステージ上でやってはいけないことはないんだ。だけど一つだけやってはいけないことがある、それは『格好つけることだ』と教わった気がするんです。命がけでやれよ、テメエラって感じ。そして10年ぐらい経ってから、ピート・タウンゼントがそのときの様子を語ったインタビューを読んだんです。それまであの日のことを語らなかったピート・タウンゼントの言葉だったんです。そのあとのツアーも腕のギブスにピックつけて腕をグルグル回したんですよ。そのときのことをインタビューで語るんです。『痛かった』って(笑)」

清野「かわいい(笑)」

ヒロト「どのぐらい痛かった?と聞いたら、人生であんな痛みはない、後にも先にもあれ以上痛いなんてことはないだろう。死ぬかと思ったって言うの。『でもキャンセルしないでツアー続けたよね』って質問に対して、『当たり前じゃないか、痛いという理由でリングを降りるボクサーがいるか』って言うんだよ。格好いいじゃない>
[P.2/3]
<コメント>

お世話になっております。
事後報告で申し訳ございませんが、記事をリンクさせて頂きました。

何より本当に優しかった…涙が出そうなくらい。
素晴らしいものを教えて頂き、ありがとうございました。
またよろしくお願い致します。
投稿者:紫レガ
>紫レガさん

リンクいただきありがとうございます。
桜庭vs田村の部分も文字起こししようかと思ったのですが…ちょっと後半は時間の関係で省略してしまいました。
そちらで紹介していただきありがたいです。

優しすぎる語り口調は場合によって嘘くさくも聞こえるものですが、ヒロトさんは全て本音に聞こえます。
あの感覚はなんなんでしょう…。
投稿者:
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