上田馬之助さん、死去〜「ヒールがいるから全体が光るんだ」
(12/23 いろいろ)
からベビーフェイスがいる。“死に役”がいるから主役が引き立つ。でも、そういう解釈はされないんだな。ものを売るとき、いい物と悪い物を用意して、いい物をより良く見せて売るのと同じだ」
===売りたい物のために、悪い物役の物がある、と。
上田「それは悪い商品なんじゃない。引き立てるのが仕事であり、その仕事をちゃんとした、いい商品なんだ。プロレスも同じだと思う。なんの商売でも同じ。それぞれに役割があり、死に役やヒールがいてこそ、全体が光るんだ」
===プロレスで言えば、そうやってメインイベンターを光らせて、それによって全体を光らせるということですね。
上田「それと同時に、次に繋げる仕事をする必要がある。それがレスラーとマッチメイカーの腕の見せどころ。要するに観客に“連載物”を見せる。興行が終わったあと「ああ、また続きが見てみたな」と思わせなきゃいけない。ビジネスというのは次に続けていかなければならない。それもどんな仕事でも一緒だ」
===そういう意味では、上田さんが上がっていた頃の新日本プロレスはそれができていましたよね。
上田「なんでそれができなくなってしまったのか。それは、みんな『俺が、俺が』ばかりになったからだ。勝手にてめえが目立つことばかり考えている。一人の者をみんなで持ち上げてやろうというのがない。だから結果的に誰も目立てない。誰も光らない。足の引っ張り合い」
===そういう部分はありますね。
上田「“死に役”の大切さも分からないのに『俺が、俺が』ばかり考えているから、団体ばかりが増えていく(以下略)」
ファンも、ちょっと目立ってない選手がいると「あいつはダメだ」と言いがちです。
昭和の頃とは状況が違い、本当に憎まれるヒールを生み出すのは難しい時代とはなりましたが、忘れてはいけないものが必ずあるはず。
このほか、セメント(シュート)の強さが生き抜く上で重要だとも語っています。
そのうえで「俺のライバルはリングの中で闘う相手でない、お客様だ」とも語っている。
間違いなく、理想のプロレスラー。
ご冥福をお祈りします。
(End)
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