金網の中から何が見えたのか?〜「船木誠勝vs鈴木みのる」観戦記集
(03/26 全日本プロレス)
 日曜日に行われた注目の一騎打ち「船木誠勝vs鈴木みのる」についてのまとめ。 
 「最終決着」と称された試合、十代から続く大河ドラマにまさかの「金網」という舞台を用意した。


 
▼両者、入場テーマ曲にこだわりアリ▼

浜が史上最短、デビュー1年4カ月で三冠王者に 遺恨決着! 船木が金網マッチでみのるをKO [ スポーツナビ|格闘技|速報 ]
全日観戦記? [ Parsonal-Journal ] …船木選手のコメントほぼ全文があります。
みのる、船木の決勝再戦要求を「寝言」と一蹴=全日本プロレス [ スポーツナビ ]

■全日本プロレス「2010プロレスLOVE in 両国 vol.9」
3月21日 東京・両国国技館(8200人)

▼第6試合 金網マッチ=時間無制限1本勝負
 ○船木誠勝(19分3秒 KO)●鈴木みのる
 ※レフェリーストップ、ロープエスケープなし。金的・目つぶし以外全ての攻撃有効。3カウントフォールあり。
@鈴木みのるは「風になれ」の歌詞が違うバージョン「風になれ2」で入場。

@船木誠勝は藤原組時代に使用していた曲で入場(今シリーズの青森大会から)。

@船木は序盤から大流血。

@張り手連打からのニーリフトで鈴木がダウン→KO。(試合詳細

@勝利した船木は四方の観客にアピール。そして倒れている鈴木へ一礼。

@船木:試合後コメント「リングの上で正面向いて思いっきりやってくる時の顔が、昔の鈴木みのると同じ顔してました。なんかアイツが俺に訴えたいことが、少しからだで教えられたような気がします。そういう意味では感謝しています」

@船木「そういう意味では金網っていうのはものすごく、お互いの感情が一番伝わりやすいというか。外にはどうかわからないですけれど、中に入っている選手にとっては正面に相手しかいないので、一番集中しやすいシチュエーションだと思いました」

@船木「今日という日の決着はつけたので、気分的には多少複雑ではありますけれど、やっと次に進めるなという気持ちになりました。また次に組まれたらそのときはその時で思いっきりぶつかって、何回でもやりたいと思います。向こうはまた続きと思ってもらっても構わないし、憎しみでぶつかってもらっても構わない。全部受け止めて、その上で自分も闘います」

@鈴木みのるはノーコメント。

<2日後、チャンピオンカーニバル会見>
@船木「みのると金網以外で戦いたい」「アイツに勝ったことは大きい」「金網以外で正々堂々と戦ってみたい」。

@鈴木「(2日前の船木戦について)頭きてる。ムカつく。負けたとは思ってねえよ」

@「往生際が悪い」ことを認めながらも、「前よりアタマにきてる」と、決着ムードの船木とは正反対に、より遺恨が深まったことを強調。船木からは「決勝で戦いたい」という再戦要求も飛び出したが、みのるは「自分が決勝に出てくるという前提がムカつく」とさらに怒りを増した上で、「寝言」と一蹴。


 内容だけでなく、試合をすることで2人の関係に変化が現れるかのも注目された。
 「語れる試合」という声も多いので、ファン・マスコミ問わず観戦記を集めてみます。


 
▼船木のカッコよさ、試合後の違和感▼

 観戦記集の前に私の感想。
 煽りVで「パンクラスの両国決戦から約15年」と聞き「うえー」と思わず声を出してしまった。前回の対戦も私は生観戦しています。
 理想を求めてガチンコスタイルを推し進めてきた2人がプロレスの、しかも金網という舞台でぶつかるのだから面白すぎる。改めてプロレスは長く見るものだと実感。
 MMAファンからすればギャグに見えてしまうんでしょうね。でも勝ち負けが全てではないプロレスだからこそ見えてくるものもあるわけです。
 壮絶な一戦となりました。
 主導権は鈴木が握っていたように思うが、強くて重くて一発で会場の空気を一変させる船木の打撃は、どれも強烈な印象を残した。
 2日後の会見で鈴木みのるが「負けたとは思っていない」と発言している。鈴木が相手だからこその名勝負だとは思うが、やはり血塗られた顔で勝利の雄叫びをあげた姿はあまりにもカッコよく、もがき続けた21世紀プロレスのなかで、ようやく武藤敬司言うところの「作品」を残したのは凄く大きい。船木を中心に見てしまう。
 そう、船木はやはりカッコイイ。ヒクソン戦で引退してからも「プロレスで復帰を」とファンや関係者が願っていた理由の一つが、最近のファンにも分かっていただけたのではないだろうか。
 解説の方の証言によると、試合中の船木は血だらけの顔で何度も笑っていたという。会場観戦で、それが見れなかったのはかなり残念。また試合の印象が変わっていたかも。

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