東スポ・プロレス大賞の投票経過〜もはやメジャーもインディーもない
(12/10 いろいろ)

 三田佐代子さんのコラムから。

 どの委員も1人1票しか持っていない。そして、どの委員も全ての試合を見ているわけではない。特に、メジャーのタイトルマッチでもない試合をノミネートする場合は、その試合を見ていない人にいかにその試合が素晴らしかったか、そしていかに意義があったかを、わかって頂く必要があるのです。
 この試合に関しては「デスマッチだからダメだ」という意見はただの1人も出ませんでした。でも「これ見ていないんだよなあ」という声は確かに多く、そういった方々にこの試合の意味を、あの日の後楽園の熱狂を、知って頂かないといけない。
 私だって伊東vs葛西はSアリ担当日だったので生観戦はしていません。だけどあの日現場に行ったスタッフがみな興奮して後楽園から帰ってくる様を、中継ディレクターが渾身の中継番組を制作した様を、そしてこの試合を観戦したファン、関係者、レスラーの感動を、受け取りました。これは、賞を獲れる獲れない関係なく、エントリーする意味がある試合だ。みんなの声を聞き、「大日大戦」をぼろぼろ涙を流しながら見て私はそう強く強く思い、この試合の意味を、私なりの言葉で説明したつもりです。
 そして決選投票です。
 6.20 中西学vs棚橋弘至(新日本プロレス)13票
 11.20 伊東竜二vs葛西純(大日本プロレス)14票
 たった1票差。たった1票差ではありますが、伊東vs葛西のカミソリ十字架ボード+αデスマッチが、2009年度のプロレス界で一番素晴らしい試合に選ばれました。この結果が出た瞬間、百戦錬磨の選考委員の間からも「おおっ!」という声が挙がりました。それほどの大激戦であり、死闘でした。

 大日本ファンは三田さんに足を向けて寝られません(笑)。
 ここまでやってくれる人がいるのは嬉しい。
 団体の顔色をうかがって選んでいるわけではないことも伝わってきます。

 ベストマッチにデスマッチを選ぶことに議論がされなかったというのは意外でした。
 「プロレスの王道」というものはあるのかもしれないけれど、メジャーと呼ばれる団体でも、他と違う独自のカラーを出そうとしているわけで、こうなってくるとメジャーもインディーも関係ない。

 最後に、すでに各所で話題となっていますが、以下のページの画像をご覧ください。

 
 試合の凄さが一発で伝わる素晴らしい画像。
 デスマッチは「死」じゃなくて「生」を表現するスタイル。
(End)
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<コメント>

70年代から80年代前半の、全日・新日対立時代のプロレス大賞に比べれば、風通しも良くなった印象があります。
地上波の全国放送が1本だけ、プロレス専門の週刊誌が1誌だけとなって、「業界のバランス」に配慮する必要がなくなったからでしょうが、やはり中邑が不当に低い評価なのがちょっと気になります。特別選考委員の内館センセに気に入られていないとか?
投稿者:shin2
>shin2さん

メジャーの定義が完全に崩れましたから、逆にこれからは団体の個性が強い方が有利に思います。
中邑は猪木発言の時も東スポはそれほど大きく取り上げなかった気がします。何かあるんでしょうか?
投稿者:
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