映画「レスラー」感想〜理屈抜きの生き様を描くのにプロレスは最適
(07/04 いろいろ)
今更ですが、見てきたので感想を。
明日放送のTBSラジオ「 ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル 」(だいたい毎週聞いてます)の無差別映画批評コーナー「シネマ・ハスラー」のお題が「レスラー」ということで、おそらくそれを聞いてしまったら、宇多丸氏に影響されまくりで自分の感想がどっかに飛んでしまう予感もあったので、無理にでも時間とって今書いてます。
もう、映画についての説明はいらないでしょう。
■ 映画「レスラー」オフィシャルサイト
プロレスの裏側を描いたことが話題になっていますが、当然、それが目的の映画ではありません。
これまでにも数多くの方が感想を述べています、
後出しは厳しい(笑)。
以下はネタバレ。
映画を見るにあたり、やはり三沢さんの事故を無視するわけにはいきません(公開初日に見た人を除く)。
「プロレスで死んじゃいけない」という結論を持って映画を見る。
エンディングでその結論が覆されるようなことがあったらどうするか・・・そんな恐さも抱いていたが、そこまでの心配は必要なかった。
体と魂を削ってリングに上がる主人公・ランディ、得意技のラム・ジャムを決めようとトップコーナーへ。映画はそこで終わる。押しつけがましい「答え」や「主張」はない。
画面にどアップとなった主人公の顔。その表情から受け取るモノは人それぞれ違うだろう。
プロレスと同じように、答えは観客に任せられていた
ランディという不器用な男の生き様を描くのに、プロレスは最適なジャンルでありました。
これまで、こんなプロレス映画がなかったのが不思議なぐらい。
世間から認められぬ胡散臭い場所でありながら、その魅力にどっぷりハマリ、抜け出せない者が山ほどいる。
説明できない理屈ぬきの“生き様”を描こうとするとき、「プロレス」の4文字がどれだけ好都合なのかに気づかされる。
正論でしかモノが語れなくなった時代に、プロレスっぽさが求められる日はきっとくる・・・そんなことを思ったりしました。
プロレスシーンは噂通りに迫力満点。プロレス特有のテンポが映画の中でも崩れていない。
ひじょうに見やすかった。ネクロ・ブッチャーもそのまんまw
プロレスファンとしての記憶に重なるシーンも多かった。
サイン会でグッズやビデオを机に並べ黙って座っているランディの姿は、青果市場で見た鶴見吾郎とダブりすぎ。
体の傷を自慢する様子も大仁田や大日本のデスマッチファイターが重なる(しかも傷の数は数倍)。
ランディが試合後に心臓を押さえ倒れるシーンには、三沢さんよりもテッド・タナベさんが頭を過ぎった。
突っ込みどころもそれほどない。
ああ、伝説の一戦が「vs中東」だとは思わなかったけどね。そんな語り継がれるほどの試合になるもんかなw
そういや、このニュースってネタバレだったんですね。
■ 上映禁止も!映画での侮辱に激怒!イランがハリウッドに謝罪求める [ シネマトゥデイ ]
まぁ、この程度なら別にいいんだけど、ラストで妙な怒りを覚えてしまったイランの人は全部内容吹っ飛んじゃたんじゃないかなぁ。
映画自体、無駄なシーンもなく、まったく退屈することなく見られた。
エンドロールのブルース・スプリングスティーンは効いた。
あれ、日本語にしてサスケに歌ってもらうか(笑)、
<コメント>
私もタマフル聴いてますよ!
プロレスファンとしては、師匠のコメント気になりますね!
タマフルの番組プロデューサもプロレス者ですし、感想聴きたいですね!
投稿者:aki
「レスラー」と言う映画を「三沢さんの事故」に絡めるのは非常に問題
あると思います。
「レスラー」と言う映画は映画として観てください。プロレスの裏側と
かプロレスとしてみないで欲しい。非常に不愉快ですね。
プロレスを絡めないで下さい。
投稿者:ザビエル
>akiさん
今日も聞きましたよ!見事な批評でしたね。
虚実入り交じったプロレス構造をプロレスを知らない人でも体験できる映画なんだなぁ。
>ザビエルさん
あの映画はプロレスそのものだと私は思います。
でも、それをあなたに押しつけるつもりはありません。
投稿者:杉
そうですか。悲しいですね。巨大なサイトの管理者の方が「プロレス」は
ああいうもんだって。いっているのは悲しいです。
世間の人はあれをみて嘲笑しながらプロレスって八百長なんですねってい
われ。続けるのは凄く辛い。
投稿者:ザビエル
今さらですが、やっと観て来ました。mixiで松永さん(だったかな?)が、
「プロレスラーが復帰するのは、あの歓声が忘れられないから」
と言っていましたが、まさにそれですね。
答えは無いですね、人生もプロレスも。ランディのダメさとか含めてw、プロレスは深いなと思いました。
投稿者:ティレ
>ティレさん
あの映画を見て引退を決意した選手がいるかもしれない、と思った一方、あの映画を見て復帰を決めてしまった人もいるかもしれない、と私は思ってしまいました。
投稿者:杉
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