「1976年の アントニオ猪木 」の完全版が世に出る日は来るのか?
(02/07 IGF・アントニオ猪木)

1976年のアントニオ猪木
 昨年、プロレス・格闘技ファンの間で大反響を呼んだ「1976年のアントニオ猪木」、その「完成版」を著者の柳澤健さんは何とか出したいそうです。

▼この本では原稿用紙750枚、本当は1200枚くらい書いてる▼

 AllAboutで連載中のインタビューから。
@ 『1976年のアントニオ猪木』を紐解く(3) [ All About ]


――さて、そんな『1976年のアントニオ猪木』ですが・・・。

「経費がすごくかかったので大赤字ですよ。仕事としては完全に失敗。まあ、文庫になれば多少は回収できるかもしれないですけどね。ただ、猪木さんにもインタビューできたし、満足はしてます。文庫本の方では“完全版”にしたいと思ってます」

――完全版というのは?

「この本で、原稿用紙750枚くらいなのかな。でも、本当は1200枚くらい書いてる」

――倍に近いですね。未公開の部分というのは、どの辺りについて書かれたものなのでしょうか?

「例えば、パク・ソンナン戦っていうのは、韓国プロレスの歴史と深く絡んでいるんですよ。僕からすれば、パク・ソンナン戦を説明するには、韓国プロレスの歴史を書かなきゃいけないと思う」

――具体的には?

「朝鮮半島の南端にある釜山では、日本のテレビの電波が入る。いまでも日本の衛星放送を見るためにパラボラアンテナが林立しているっていう話を聞きました。

北朝鮮から逃げてきた張永哲(チャン・ヨンチョル)っていう人が、釜山の金持ちの家のテレビで力道山を観て、“俺もプロレスやろう”と思った。韓国のプロレスはそこから始まるんです。手作りのリングに偽の日本人が登場して、散々悪事を働いたあげく、正義のヒーロー張永哲に叩きのめされる。

戦後の日本では、力道山がアメリカ人をやっつけて、敗戦国の怨念を晴らしたけれど、それと同じことが日本−韓国の関係でも起こった訳。こうした韓国プロレスの成り立ちから、その後の韓国プロレス界には、国や政治も関係してきて、凄く面白かった」

――確かに、パク・ソンナン戦は一番情報がない試合でもありましたから、尚更興味を惹かれますね。そこが読みたいのに!

「他の人にも同じことを言われましたね(笑)

でも、文藝春秋から出ている単行本ですから、一般のどんな人にも分かるようにしないといけないので仕方ないのかもしれませんが、完全版を作るとしたら、そこは絶対入れたいですよね。

あっ、後、グレート・ガマに関しても、150枚くらい書いた。だから、本当の完全版をやったら、厚みがすごいことになっちゃう」
 もう「読みたい」の一言ですね。第2弾として新たに発表してもいいぐらい。

 グレート・ガマは力道山時代に来日したインドのレスラー。アジダタッグを保持していたことがあるはず。
 相当な実力者であったと聞いています。かなり気になる選手だったので、ぜひとも深く掘り下げて欲しい。・・・すいません、グレート・ガマとダラ・シンを勘違いしてました・・・。この部分削除します。

 このインタビューはまだ続きます。
 過去のインタビューはこちら。
@ 『1976年のアントニオ猪木』を紐解く(1) [ All About ]

@ 『1976年のアントニオ猪木』を紐解く(2) [ All About ]


▼Numberではゴッチのノンフィクション▼

 柳澤さん関連では、現在発売中の「Number696号」で、カール・ゴッチさんの生涯を綴るノンフィクション記事を書かれています。


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 後編は最新号で。

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 2/7号に前編、2/21号に後編が掲載されています。
 ぜひチェックを。 
<コメント>

グレート・ガマとダラ・シンを勘違いされているのではないでしょうか。
投稿者:てんた
>てんたさん
あああ、そうです。間違えてます・・・。
こりゃオオボケでした。訂正します・・・。
投稿者:
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