DSE ・榊原代表の講座
(11/13 PRIDE)
 先月末からDSE榊原代表が早稲田オープンカレッジでスポーツエンターテイメントについて講義を行っているそうで。
 その内容を細かくupしてくださってるBLOGがあります。

第1回講座
榊原社長の講座にいってきた [ WHAT A TAP OUT! ]
以下、第2回。
榊原社長の特別講座vol.2(PRIDEの放映権ビジネスについて) [ WHAT A TAP OUT! ]
DSE社長講座vol.2(ハッスル・PRIDEについて) [ WHAT A TAP OUT! ]
社長講義vol.2(質疑応答) [ WHAT A TAP OUT! ]

 かなり面白い。
 いくつか引用しようと思ったんですが、もう全部興味深い話ばかりなのでココではPRIDE以外(ハッスルなど)の話題中心に紹介。
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@格闘技中継は世界に広まりうる。なぜなら格闘技に言葉は必要ないからだ。どの言語圏の人にも同じように楽しんでもらえる可能性がある。先日フジテレビのWWEの番組が終了したが、その逆の典型的な例だ。WWEは言葉のやりとりが重要なので英語圏以外の国にはなかなか広まらないでいる。

@私たちはハッスルこそがエンターテインメントの真髄だと思っている。PRIDEはゴングが鳴ってしまえば結果は選手任せであって、リング上は我々の領域ではない。だがハッスルはファンが何を求めていてそれにどう応えるのか、すべてを綿密に計算した上で入り口から出口まで自分達の手でつくっている。

@我々の戦略としては、従来のプロレスがファジー(ぼんやりとした感じ)にしてきた部分を一気にカミングアウトし、「プロレスとはショーだ」ということを前面に出していくことで、真剣勝負のPRIDEの価値観をより際立たせることができるのではないかと考えた。

@新日本やノアはこのままだと日本の伝統芸能になってしまう。現在ついているコアなファンたちと一緒に年齢を重ねていくつもりなのかなあ、と思う。10代、20代の人たちの心を掴んでいるのなら別だが、その層に対して全くのノーケア、ノーマークだったので逆に我々にとってはいい参入のタイミングだと思った。

@ハッスルを始めて1年10ヶ月の間、何度もくじけそうになった。当初はPRIDEのファンが流れてきてわりとすんなりと軌道にのるのではと考えていたふしもあったが、そう簡単にはいかなかった。

@いまフジテレビでハッスルの地上波放送を始めるのも可能だが、そうするとフジテレビ以外は一斉に(ワイドショー等で)ハッスルを取り扱わなくなってしまう。今はなるべく露出を稼ぎ、一般の人にプロレスに振り向いてもらいたい。

@ハッスルは将来的には野球やサッカーと並ぶ可能性もあると思うが、PRIDEはどこまでいっても万人に愛されるものにはなれない。PRIDEがそれを目指したところで、言葉は悪いと思うが、「Dynamite!!化」するだろう。そこに迎合しようとしたら、それこそハッスルのガチンコ版になってしまうし、そういうものにはしたくない。あくまでも世界一の舞台として、何十万人かの人たちにずっと愛され続けるものでありたいと思っている。

@映画、ドラマ、オペラ、ミュージカルなど、どれもがフィクションだが、みなさんはそれらを見て本気で感動したり、涙を流したりすると思う。つくりものでも人は泣けるんですね。だからハッスルでは人が人で表現できる最大限のフィクションを追求していきたい。


なぜドーム興行は減った?
@費用対効果を考えて。たまアリにするとキャパは落ちるが設備費は安い。ドームの半分近いコストでできる。つまり、売り上げは下がるが支出が大幅に抑えられる。

@ドーム神話というのがあるが、PRIDEもこれまでドームでスペシャルな大会を開いてきた。しかし誰でもドームでやるようになった。

@野球用の建物なので、グラウンドとスタンドの間に空間の切れ目ができてしまい、空間を一体化できない。


@ハッスルマニアのPPVは2万件(8月のPRIDE-GP決勝は7万件)。

@HGやインリン、いろいろな人と面接し、どういう空間をつくりたいかなど、話を聞いた。新しく一皮むけたい、という気持ちがある。自分への挑戦と捉えているようだ。アルバイト感覚でやるのが一番問題。その点インリンは驚くほどプロレスに対して真剣だ。HGに関してはもともとプロレスラーになりたかったというのもあるのだろう。


======以上

 先を見た戦略には感心するばかり。それが当たり前なのかもしれないが。
 この情報をクレクレ掲示板で教えてくださった方は、「ひょっとしたら正論なのかも知れませんが、既存の団体やファンに何の配慮のないコメントに怒りを感じております!」と書き込んでいましたが、私にはそういう感覚まったくないですね。「榊原ふざけるな!」って叫んだところで何かプロレスが変わるわけじゃナシ。現状に満足してるファンがいる>
前[P.1/2]
<コメント>

問題があるとすれば、WWEなりハッスルなりDDTなりの方向性とか
価値観とかと違う価値観でやってるプロレス、
それらを異なる側の価値観でとやかく言う事はできないという事かな。
日本独特の、ファジーなままのプロレス、それもおもしろい。
確かに新規ファンの開拓が無いというのはその通り。
このへんはゲーム業界なんかも同じで、
プレステ2なんかの売れ線はやはり大人が購入層の続編物。
そんな新規開拓性の無さに任天堂が危機感を感じて、
DSで直感的な入力やとっつきやすい簡易なゲームを用意して当たった。
でも長くゲームをやってる人らにマッチする価値観を
否定するわけにもいかないと思う。要は両輪あればいいのでしょう。
だからファジーの一旦であるU-STYLEを手がけるのでしょうから。
投稿者:ぐ〜
今までROMってました。
初めて書かせていただきます。よろしくお願いします。
気に障る(笑)ところは
<WWEは言葉のやりとりが重要なので英語圏以外の国にはなかなか広まらないでいる>。ここです。
クウォリティーの高い試合には言葉はいらないんだよと言いたい。逆に、語れる試合もクウォリティーの高い試合が多い。
ここは譲れないですよ、プロレスファンとして。
WWEでも新日本でも全日本でもNOAHでも、どこの団体でもそれは変わらない。
自分はNOAHファンですが、日本の伝統芸能でもいいじゃないかとむしろ開き直りたい。誇れるプロレス。いいじゃいですか。
しかしながらハッスルは成功している訳でして・・・。冬木さん、ドラゴン校長は時代を読んでいたんですね。
投稿者:56513
>ぐ〜さん
榊原さんの話からするとU-TYLEの立場は微妙ですね。ココにお金払う層は狭いですよ。勝算はあるんだろうか?
田村を大晦日に出すための接待的支援だったりして。

>56513さん
WWEに関しては言葉も重要だと思いますよ。もちろん、イイ試合もありますが、それだけじゃWWEの成功は絶対になかったはず。ここは譲れないです(笑)。壮大なストーリー展開はWWE最大の武器ですよ。
「NOAHは日本の伝統芸能でもいい」、それはファンの都合ですね…。
選手や会社はビジネスとして成長させてもっと儲けたいと思っているはず。
あれだけ激しい試合やっていてPRIDEのギャラと比べてゼロが1コ少ない(実際いくらもらってるかは知りませんが)とかじゃやってられないでしょう。
このぐらいでいいって言うなら、日本のプロレスは全部インディーになってしまいます。
投稿者:
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