先月末からDSE榊原代表が早稲田オープンカレッジでスポーツエンターテイメントについて講義を行っているそうで。
その内容を細かくupしてくださってるBLOGがあります。
第1回講座
榊原社長の講座にいってきた [ WHAT A TAP OUT! ]
以下、第2回。
榊原社長の特別講座vol.2(PRIDEの放映権ビジネスについて) [ WHAT A TAP OUT! ]
DSE社長講座vol.2(ハッスル・PRIDEについて) [ WHAT A TAP OUT! ]
社長講義vol.2(質疑応答) [ WHAT A TAP OUT! ]
かなり面白い。
いくつか引用しようと思ったんですが、もう全部興味深い話ばかりなのでココではPRIDE以外(ハッスルなど)の話題中心に紹介。
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- 格闘技中継は世界に広まりうる。なぜなら格闘技に言葉は必要ないからだ。どの言語圏の人にも同じように楽しんでもらえる可能性がある。先日フジテレビのWWEの番組が終了したが、その逆の典型的な例だ。WWEは言葉のやりとりが重要なので英語圏以外の国にはなかなか広まらないでいる。
- 私たちはハッスルこそがエンターテインメントの真髄だと思っている。PRIDEはゴングが鳴ってしまえば結果は選手任せであって、リング上は我々の領域ではない。だがハッスルはファンが何を求めていてそれにどう応えるのか、すべてを綿密に計算した上で入り口から出口まで自分達の手でつくっている。
- 我々の戦略としては、従来のプロレスがファジー(ぼんやりとした感じ)にしてきた部分を一気にカミングアウトし、「プロレスとはショーだ」ということを前面に出していくことで、真剣勝負のPRIDEの価値観をより際立たせることができるのではないかと考えた。
- 新日本やノアはこのままだと日本の伝統芸能になってしまう。現在ついているコアなファンたちと一緒に年齢を重ねていくつもりなのかなあ、と思う。10代、20代の人たちの心を掴んでいるのなら別だが、その層に対して全くのノーケア、ノーマークだったので逆に我々にとってはいい参入のタイミングだと思った。
- ハッスルを始めて1年10ヶ月の間、何度もくじけそうになった。当初はPRIDEのファンが流れてきてわりとすんなりと軌道にのるのではと考えていたふしもあったが、そう簡単にはいかなかった。
- いまフジテレビでハッスルの地上波放送を始めるのも可能だが、そうするとフジテレビ以外は一斉に(ワイドショー等で)ハッスルを取り扱わなくなってしまう。今はなるべく露出を稼ぎ、一般の人にプロレスに振り向いてもらいたい。
- ハッスルは将来的には野球やサッカーと並ぶ可能性もあると思うが、PRIDEはどこまでいっても万人に愛されるものにはなれない。PRIDEがそれを目指したところで、言葉は悪いと思うが、「Dynamite!!化」するだろう。そこに迎合しようとしたら、それこそハッスルのガチンコ版になってしまうし、そういうものにはしたくない。あくまでも世界一の舞台として、何十万人かの人たちにずっと愛され続けるものでありたいと思っている。
- 映画、ドラマ、オペラ、ミュージカルなど、どれもがフィクションだが、みなさんはそれらを見て本気で感動したり、涙を流したりすると思う。つくりものでも人は泣けるんですね。だからハッスルでは人が人で表現できる最大限のフィクションを追求していきたい。
なぜドーム興行は減った?
- 費用対効果を考えて。たまアリにするとキャパは落ちるが設備費は安い。ドームの半分近いコストでできる。つまり、売り上げは下がるが支出が大幅に抑えられる。
- ドーム神話というのがあるが、PRIDEもこれまでドームでスペシャルな大会を開いてきた。しかし誰でもドームでやるようになった。
- 野球用の建物なので、グラウンドとスタンドの間に空間の切れ目ができてしまい、空間を一体化できない。
- ハッスルマニアのPPVは2万件(8月のPRIDE-GP決勝は7万件)。
- HGやインリン、いろいろな人と面接し、どういう空間をつくりたいかなど、話を聞いた。新しく一皮むけたい、という気持ちがある。自分への挑戦と捉えているようだ。アルバイト感覚でやるのが一番問題。その点インリンは驚くほどプロレスに対して真剣だ。HGに関してはもともとプロレスラーになりたかったというのもあるのだろう。
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先を見た戦略には感心するばかり。それが当たり前なのかもしれないが。
この情報を
クレクレ掲示板で教えてくださった方は、「ひょっとしたら正論なのかも知れませんが、既存の団体やファンに何の配慮のないコメントに怒りを感じております!」と書き込んでいましたが、私にはそういう感覚まったくないですね。「榊原ふざけるな!」って叫んだところで何かプロレスが変わるわけじゃナシ。現状に満足してるファンがいることが信じられん・・・。
ハッキリ言って、カミングアウト的な発言に怒りを覚えるであろうプロレスファンなんてDSEは相手にするつもりないんでしょ。あまりに少数意見なんで。パワーもナイしね。
どちらかと言えば「本気で危機感もてよ」と励ましてくれるようにも聞こえます。あと、講座の中の言葉なんで配慮はなくて当然ですな。
カミングアウトはどうですかね、私は「ファジー」なまんまズルズル行っても、日本人相手なら何とかなっちゃう気もするんですが。ダメかな。
とにかく、この講座は面白そう。まだ3回あるそうで、「WHAT A TAP OUT!」さんには期待しちゃいます。
誰か「プロレスで儲ける方法」みたいな話できる人いないかねぇ・・・。全女・松永会長なら「スター選手が出れば…」で終わりだろうが(笑)。
※Xさん、情報ありがとうございました。
※11/18追記
DSE側から「ネットに講義の内容を載せないで欲しい」との旨があり、今後のレポートupはなくなりました。